これまでのブログでは「食物繊維をしっかり摂りましょう」とご紹介してきましたが、実は食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、それぞれに異なる働きがあります。この違いを理解し、うまく取り入れることで、ダイエット効果だけでなく、がん・糖尿病・心臓病などの生活習慣病予防にもつながります。
今回は、食物繊維を水溶性と不溶性に分けて、それぞれの特徴と多く含む食材を、わかりやすくご紹介します。
■ 水に溶ける「水溶性食物繊維」とは?
水溶性食物繊維は、その名の通り水に溶けるタイプの食物繊維で、オクラ、めかぶなどの「ねばねば食材」に多く含まれます。
この水溶性の繊維は、腸内で「短鎖脂肪酸」という物質をつくり出す材料になります。短鎖脂肪酸は、腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える重要な働きをします。腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑え、腸の動きを活発にして便通を促します。
この働きにより、お通じの改善だけでなく、肌の調子が整ったり、免疫力が高まったりする効果も期待できます。また、最近の研究では、全身の炎症反応を抑える効果もあることが明らかになっており、がんや糖尿病の予防にも関係していると考えられています。
▶ 水溶性食物繊維を多く含む食材の例:
- オクラ:ぬめりの成分が水溶性食物繊維の一種です。
- 海藻類(わかめ、昆布、ひじき):腸内環境の改善や血糖値の急上昇を防ぐ働きがあります。
- 大麦(もち麦・押し麦):満腹感を長持ちさせる効果があります。
- ごぼう:水溶性と不溶性の両方を含んでおり、バランスの良い食材です。
- 果物(りんご、バナナ、みかんなど):ペクチンという水溶性食物繊維が豊富です。
■ 水に溶けない「不溶性食物繊維」とは?
不溶性食物繊維は水に溶けず、そのまま腸の中で膨らんで腸を刺激し、動きを活発にする働きを持っています。結果として、排便を促し、便秘の改善につながります。
「キャベツのシャキシャキ感」や「ごぼうの筋っぽさ」が不溶性食物繊維の代表的な特徴です。
ただし、便秘がちの方が不溶性食物繊維ばかりを摂ると、お腹が張ったりガスが溜まったりすることもあるため、水溶性と組み合わせてバランス良く摂ることが大切です。
▶ 不溶性食物繊維を多く含む食材の例:
- キャベツ、白菜、レタスなどの葉野菜:シャキシャキ感のある野菜は不溶性が豊富です。
- 豆類(大豆、小豆、いんげん豆):植物性たんぱく質も一緒に摂れます。
- キノコ類(しいたけ、しめじ、まいたけ):低カロリーでボリューム感もあり、ダイエットに最適。
- 玄米、全粒パン、オートミール:未精製の穀物には食物繊維がたっぷり。
- さつまいも、じゃがいも:皮ごと食べることでさらに繊維が摂れます。
水溶性と不溶性、どちらが大切?
どちらも健康維持に欠かせない存在です。片方だけに偏るのではなく、両方をバランスよく摂ることが理想的です。
目安としては「水溶性:不溶性=1:2」の割合が良いとされています。
たとえば、朝はバナナとヨーグルト、昼は玄米と味噌汁、夜は野菜たっぷりの鍋や炒め物など、ほんの少し意識するだけで自然と食物繊維をバランスよく摂取できます。
■ 食物繊維を増やすちょっとした工夫
- 白米にもち麦や雑穀米を混ぜる
- サラダに海藻・豆類・キノコ類をプラスする
- おやつにドライフルーツやナッツを選ぶ
- スープや味噌汁に根菜や葉野菜をたっぷり入れる
毎日のちょっとした工夫で、食物繊維の摂取量は自然とアップします。「意識しすぎない工夫」こそ、長く続けるコツです。
まとめ
食物繊維には、水に溶けて腸内環境を整える水溶性食物繊維と、腸を動かして便通を良くする不溶性食物繊維の2種類があります。どちらも体にとって大切な働きをしており、バランスよく取り入れることが大切です。
がん予防のためにも是非「食物繊維を意識した食事」を心掛けてください。
