米国がん協会がん予防ガイドラインに学ぶ・がん予防と再発防止の実践法

がんによる死亡率が20-30%低下する可能性がある!米国がん協会(ACS)がん予防ガイドラインの概要


適正な体重の維持は、がん予防の重要な要素とされています。肥満は特定のがん(乳がん、大腸がん、肝がんなど)のリスクを高める要因の一つであり、過剰な体重増加を防ぐことが推奨されています。そのためには、バランスの取れた食事と適度な運動を継続的に取り入れることが求められます。


定期的な運動習慣は、がんのリスク低減に寄与するとされています。具体的な推奨事項は以下の通りです。

成人の場合

  • 週に150〜300分の中強度の運動(速歩、軽いジョギング、サイクリングなど)
  • または75〜150分の高強度の運動(ランニング、スイミング、インターバルトレーニングなど)

青少年の場合

  • 1日1時間以上の中強度~高強度の運動

加えて、長時間の座位行動を減らすことも推奨されており、日常生活の中でこまめに体を動かすことが望ましいとされています。


食事の内容はがんのリスクに大きく関わるため、以下のような食事パターンが推奨されています。

健康的な食生活を維持するためには、できるだけ加工食品の摂取を抑え、自然のままの食品を選ぶことが推奨されます。


アルコールの摂取は、特に女性の乳がんリスクを含め、がん発症の危険因子の一つとされています。アルコールを完全に摂取しないことが最も望ましいとされていますが、摂取する場合は以下の制限を守ることが推奨されています。

飲酒量を適切に管理することで、がんのリスクを低減することが可能となります。


これらの生活習慣の改善により、がんリスクを低減し、健康的な生活を維持することが期待できます。

米国がん協会(ACS)は、がん予防に関する最新のガイドラインを意識した生活習慣を続けることでがんによる死亡率は大幅に低下することが予想されます。是非そのことを意識して欲しいと考えております。

参考文献

米国がん協会(ACS)2020年 がん予防に関するガイドラインhttps://acsjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.3322/caac.21591