米国がん協会がん予防ガイドラインに学ぶ・がん予防と再発防止の実践法

食事を変えることで行うがん予防: 植物性食品を中心とした食事パターンの推奨

がんの発症には遺伝的な要因に加えて、生活習慣、特に食事が重要な役割を果たすことが明らかになってきています。米国癌学会(American Cancer Society:ACS)は2020年に発表された「がん予防のための食事と身体活動に関するガイドライン」が提唱する食事に関する推奨事項を説明します。

下記の内容は別途 「食事から考えるがん予防」でさらに詳しく解説する予定ですがまずは食事とがん予防に関した基本的な考え方をお伝えします。

 1. 植物性食品を中心とした食事パターンの推奨

野菜、果物、全粒穀物、豆類などの植物性食品を中心とした食生活が推奨されています。これらは食物繊維、ビタミン、ミネラル、フィトケミカルを豊富に含み、大腸がんや乳がんなどの発症リスクを低下させる効果があるとされています。近年、食物繊維と腸内細菌との関係の研究が進んできており。食物繊維と腸内細菌の相互の関係によるがん予防効果に関する研究報告が多数発表されてきております。

がん予防の観点からまずジュースなどに加工されていない未加工の野菜 果物

を日常の食事にできるだけ多く取り入れてください。


参考文献

  1. Rock CL, Thomson CA, Gansler T, et al. American Cancer Society guideline for diet and physical activity for cancer prevention. CA Cancer J Clin. 2020;70(4):245–271.  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35294043/
  2. American Cancer Society.
     ACS Guidelines on Nutrition and Physical Activity for Cancer Prevention.
     ▶ https://www.cancer.org/healthy/eat-healthy-get-active/acs-guidelines-nutrition-physical-activity-cancer-prevention.html