ダイエットにおいて「食物繊維の摂取が大事」前回のブログで説明しました。今回は食物繊維の種類である「水溶性食物繊維」についてさらに掘り下げて解説します。
水に溶けるタイプの食物繊維で、オートミールや大麦、大豆 ゴボウなどに多く含まれています。
では、なぜ水溶性食物繊維を摂ると“痩せる”のでしょうか?
まず、水溶性食物繊維はお腹の中で水を吸ってゼリー状になります。この「とろみ」が胃の中の内容物を包み込み、消化や吸収のスピードをゆるやかにします。その結果、食後の血糖値の急上昇を防ぎ、インスリンという脂肪をため込むホルモンの分泌も抑えられるのです。これは、いわば“太りにくい体質”をつくる働きといえます(1)。
また、水溶性食物繊維を摂ると、食後の満腹感が長く続くことが多いと報告されています。体の中で膨らむことで満腹信号が脳に届きやすくなり、自然に食べ過ぎを防げます。
実際に、1日あたり14グラムの食物繊維を追加しただけで、数か月後に平均約2キロの体重減少が見られたという研究もあります(2)。つまり、食事制限を厳しくしなくても、食物繊維を増やすだけで食べる量が減り、結果的に体重が落ちるのです。
さらに近年では、水溶性食物繊維が腸内環境を整える働きにも注目が集まっています。水溶性繊維は腸内の「善玉菌」のエサとなり、短鎖脂肪酸と呼ばれる物質をつくり出します。この短鎖脂肪酸が腸の働きを活発にし、脂肪の蓄積を抑えたり、エネルギー代謝を高めたりすることがわかっています(3)。
つまり、腸から痩せるメカニズムがあるというわけです。
このように、水溶性食物繊維は「お腹を満たす」「脂肪をためにくくする」「腸内環境を整える」という三つの面からダイエットを助けてくれます。体重を減らすだけでなく、血糖コントロールやコレステロールの改善にも良い影響があるとされています。
「水溶性食物繊維」はまさに健康的に痩せるための味方です。普段の食事に少しずつ取り入れることで、無理のないダイエットを続けていけるでしょう。
オートミールや大麦、こんにゃく、海藻などを少しずつ取り入れて健康的な減量を試みてください。がん予防でけでなく糖尿病 脂質異常症などの疾患の予防にも効果的です。もちろん美容にも効果的です。
水溶性食物繊維が多い食品を具体的に示しました。
| 水溶性食物繊維が多い食品 | 100gあたりの含有量(g) |
| オートミール | 3.2 |
| 大麦 | 6 |
| あずき(全粒粉) | 1.2 |
| 大豆(国産乾) | 1.8 |
| 大豆(きな粉) | 1.9 |
| 糸引き納豆 | 2.3 |
| オクラ | 1.4 |
| ごぼう | 2.3 |
| 切干大根 | 3.6 |
※七訂食品成分表2016より
参考文献
1)McRorie JW Jr, McKeown NM. Understanding the Physics of Functional Fibers in the Gastrointestinal Tract: An Evidence-Based Approach to Resolving the Fiber Controversy. J Acad Nutr Diet. 2017;117(2):251–264.
URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S221226721631187X
2)Thompson SV, Hannon BA, An R, Holscher HD. Effects of isolated soluble fiber supplementation on body weight and metabolic outcomes: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Am J Clin Nutr. 2017;106(6):1514–1528.
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29092878/
3)Guan Y, Song X, Sun T, Zhang Y, Zhao H, Wang F. Soluble Dietary Fiber, One of the Most Important Nutrients for the Gut Microbiota. Molecules. 2021;26(22):6802.
URL: https://www.mdpi.com/1420-3049/26/22/6802
